17.8.10

夏のカフェ事情

ロンドンには日本のように夜遅くまであいていて、まったりだらだらできる居心地のよいカフェがそうたくさんあるわけではないけれど、最近ちょこちょこと楽しいカフェを発見したりしています。とくに今年は夏がちょっとだけ例年に比べてお天気がよくて(もう最近は最高気温20度くらいですが)、みんな外で飲むのが本当に大好きなので、気持ちよくお茶やお酒がのめるカフェをちょっとご紹介します。

まず一個目は事務所のすぐ近くにできたサイクルカフェ Look mum, no hands! 店名の意味はおかーさんみてー!手放しでのれたよー!かな。なかなかかわいらしいお名前です。

ここは知り合いの彼が経営しているカフェなんだけど、物件をきめてから半年ぐらいずーっと作業してて、いつオープンするのかなーと思っていましたが、今年の夏に無事開店!そしてオープン以来大人気です。サイクルカフェというのは基本的に自転車修理の簡単な設備もあって、なおしてもらっている間にお茶を飲んだり店内でグッズや自転車を眺めてみたりというコンセプトのようですが、もちろんちゃりんこなしでお茶やお酒やランチもOKです。自転車通勤の人にとって大通り沿いだし丁度よい休憩ポイントなんだろうけど、それにしてもほんとに大人気。朝通っても帰り道に通ってもいつもにぎわっています。今年の夏ロンドンは例年に比べてお天気のいい日がつづいたこともあり自転車ブームがすごい事になっているようです。私も長年温めていた自転車購入計画をついに始動させました。近日公開予定なので、まっててね。

二つ目は私の家から徒歩5分の場所にあるTowpath cafe。ここはRegent's canal沿いにあるカフェでとても小さいのだけど、お天気のよい週末は勿論の事、朝からランニング途中の人や通勤途中の憩いの場所としてにぎわっています。まだためしたことはないのだけど、ごはんもおいしいらしいので近々朝ごはんでも食べにいってみよう。なにか特別なことをしているのではなく、ちょっとすてきなアンティークの家具とレンガ、黒板、美味しいごはんにコーヒーと運河があればこうして様になるし、人も集まってくる。よいね~

運河沿いはどこも雰囲気がよくて人気だけれど、Eastに住む人はとくに運河が大好きですね。運河沿いのおうちは駅が遠くても高いし、Broadway marketなども運河のすぐちかく。ちなみに私のフラットメイトのイギリス人のおじさまは本気でボートハウスに住む計画を着々と進めていて、最近は船のデザインをはじめました。Yasuhaも一緒にすむか?といわれたのだけど、いやいやいやボートはちょっとね~と思って丁重にお断りさせていただきましたが、ボートハウスは果たして快適なのかな?お天気のいい日にゆっくりと西から東へいくのはちょっとたのしそうだけどね。ちなみにボートハウスとはこんなかんじです。

基本的にどこに停まってもいいのだけど、九時以降はボートの騒音のため、運転してはいけないようです。他にもインターネット、郵便物などいろいろ解決しなくてはならない問題はいくつかあるようだけど、同居人は大して気にしていない様子で、小さな子供みたいに壁はこうして床はこの木を使うんだ!とご機嫌。運河と言えば最近またまたご近所にちょっとおもしろいお店を発見しましたので、これについては後日また書きたいと思います。

最後はPeckhamに夏の間限定で立体駐車場の屋上につくられFrank’s Cafe. Hannah Barry Galleryが行っているアートプロジェクトの一環として作られたものらしく、大きな駐車場の使われていないスペースにはさまざまなインスタレーションや彫刻作品がおかれています。Peckhamは昔近くに住んでいたのですが、なぜか大量のDVDをティーンたちに投げつけられたり、やばそうなおっさんがバスの中でタバコすっていたりと夜一人ではあんまり歩きたくないような所だったけれど、最近はちょっと人気のスポットになりつつあるとかならないとか。そんなPeckhamですがここの駐車場はちょっとかっこよかった。薄暗くて廃墟の雰囲気がぷんぷんするのですが、Lightingのインスタレーションなどはすごくはえる。そして屋上のカフェバーはロンドンが一望できて最高に気持ちがよいです。年齢層も落ち着いたかんじの人が多く、よい感じでした。でもトイレは結構すさまじいらしいので覚悟してかかってね。三ヶ月だけのレストランですが、シェフもAnchor&Hopeを出た方らしく美味しいと評判のようです。私たちが行った時はテーブルがフルブックで食事する事が出来なかったので、また是非リベンジしよう。オーナーのFrankもイケメンです。

ちなみにこの仮設カフェを作ったPractice ArchitectureのHPで作業工程などが紹介されています。建物がすごいとかいうわけではないけど、とりあえず楽しそうだな~となんだかほっこり。
なんか大学の芸祭を思い出すね、しみじみ。あーこうして大好きな夏がおわってゆく!もうすぐ27才になります…

15.8.10

北へ2

さて旅の続き。
次の日はお世話になったご家族にお別れをいって、南下。Yorkshire Sculpture Parkへ。元々貴族の土地を美術館、彫刻公園として一般公開しているところです。のんびりあるいて3時間くらいというもうそれはそれは大きな土地にHenry Moore, Antony Gormley, などなどたくさんの作品とその10倍ぐらいの量の羊たちがいます。これだけお金をかけていますが、完全無料でうれしいかぎり。
特に楽しみにしていたのはJames TurrellのDeer Shelter。光の館や21世紀美術館のタレルの部屋と同じSkyspaceの作品ですが、もともとシェルターとして大昔から利用されていたところなので、美術館と違って内と外との境界線がぼんやりとしている印象があります。エントランスもかっこよくて、わくわくします。必見!
私が行った日はDavid Nashの展示が始まったばかりで、これがまたすごくよかったです。当日はお天気もよくて、彫刻の横で家族でピクニックをしていたり羊と子供がきゃーきゃーいいながら戯れていたりと、すごく心地よい時間が流れていてうっかりお昼寝でもしてしてしまいそうになりましたが、次へ向かいます。
そこから2時間くらいかけてLiverpoolにあるCrosby Beachへ。Antony GormleyAnother Placeを見に行きました。海岸沿い3キロにわたって彫刻がおよそ100体設置されていますこれから行く予定の人は潮の満ち引きによっては彫刻がまったく見えなくなることもあるのできちんと時間もを調べていってくださいね。
しかしこれはみにこれてよかったなーと感動。ひとつひとつがすごく離れているので、端から端までくつをぐっちゃぐちゃにしながら堪能しました。この彫刻当初はすぐ撤去されてNYで展示される予定だったらしいのですが、リバプールを訪れる観光客の数が100体のゴームリーさんのおかげで飛躍的に伸びた事や地元の方々の署名活動などを受けて、のこすことになったそうです。
こういうパブリックアートって、できた当初はすごくきれいで話題になるけれど、徐々に汚く、廃れていってしまうというイメージが私の中には少なからずあります。この作品も10年以上も海水、潮風にもまれて、もちろんきれいな訳ではないけれども、そのよごれていく様が、かえってこのなにもない海と、Liverpoolのくらーい雰囲気とイギリスのくらーいお天気達とマッチして、とてもかっこく、凛々しくみえるのでした。また何年かたったらきてみよう。

ということで2泊3日の弾丸ツアー終了!自然とアートとすてきな人々とおいしいご飯にいやされて大満足の旅です。ロンドンへ戻る途中あー明日から仕事かーなんてちょっとどんよりしていたけど、赤い二階建てのバスとロンドンタクシーをみるとなぜだかまたほっとしている自分がいました。